車のバッテリーはなぜあがる?配送中に気をつけたい予防策とは
荷主の荷物を配送中に突然車のエンジンがかからなくなってしまったら、あなたはどうしますか?仕事をする上でトラブルが起きる事は不可避ですが、もし、自分の心がけでトラブルが避けられるのであれば避けたいですよね。今回は、配送中に起こるトラブルの中でも車のバッテリーが上がってしまった場合の対処法をお伝えします。
車のバッテリーがあがる原因とは
車の不調の代表的なものに「車のバッテリーあがり」があります。車のバッテリーあがりは多くの方が経験しているかと思います。外出しようとしたらエンジンがかからなかった。仕事に行こうと思ったらエンジンがかからなかった。とても困りますよね。
そういった時に限って時間がなかったりして、もどかしい思いをした方は多いのではないでしょうか?車の事に詳しい方なら、事前にバッテリーがあがらないように気をつける事ができますし、もしバッテリーがあがってしまっても、冷静に対処できるかと思います。
しかし、そこまで車に詳しくない方は、なぜバッテリーがあがるのか、バッテリーがあがってしまったらどう対処すればいいのか、まったくわからないと思います。バッテリーがあがってしまってパニックになってしまう前に、バッテリーあがりの原因と対処法を知っておくことで、パニックにならないようにしましょう。バッテリーあがりの主な原因を紹介します。
■ライトの消し忘れ
よく聞くのが、ライトの消し忘れです。バッテリーは充電できる電池のようなものなので、エンジンをつけずにライトを使用してはいけません。その電池を使い切ってしまうため、バッテリーがあがってしまいます。ライトの消し忘れによるバッテリーあがりはトンネルを抜けた後のライトの消し忘れや、夜間ライトを使用したままつけっぱなしにしてしまった場合におこります。
自動で消灯してくれるオートライトがついている車ならよいですが、そのような車でない場合、とくに注意しましょう。また、駐車場でよく見る、ハザードランプの消し忘れも注意が必要です。ハザードランプもライト同様、電気を使っているのでバッテリーあがりの要因の1つになるので消し忘れがないよう注意しましょう。
■長期間乗らない場合
車は自然放電という現象が起きます。自然放電は車を動かしていない時でも自動的に放電してしまう現象のことです。車を動かし、走行している時にバッテリーに電気が蓄えられますが、その蓄えられた電気が自然放電によって失われてしまうのです。そうするとバッテリーあがりになってしまいます。長期間車に乗らない場合は定期的にエンジンをかけ、車を動かすなど注意が必要です。
■半ドア
半ドアとバッテリー、一見関係がなさそうですが、車のドアが半ドアになると室内灯がついたままになります。そのまま室内灯がついた状態でいるとライトの消し忘れた場合と同様に電気を消耗してしまい、バッテリーがあがる原因になってしまいます。
■長時間のエアコン使用
エンジンを切ってのエアコンの使用はもちろん、停車中のエアコンの長時間使用でもバッテリーがあがってしまう場合があります。エンジンをつけていれば大丈夫と思ってしまうかもしれませんが、電気の使用量が発電量を上回ってしまう場合もあるので、その場合にバッテリーがあがってしまいます。
■バッテリー液の減少
こちらはあまり知られてないかもしれませんが、バッテリー内のバッテリー液の減少によりバッテリーあがりを引き起こしてしまう場合があります。バッテリー液の減少は最悪の場合、火災、爆発の原因にもなることがあるので大変注意が必要です。また、バッテリー液は自然に減少していくものなので注意しましょう。
■バッテリーの寿命
バッテリーには寿命があります。バッテリーに寿命がある事を知らない方もいるかと思いますが、バッテリーの寿命は2~3年になります。バッテリーの寿命になるとバッテリーがあがりやすくなります。なので、バッテリーの寿命も気にかけておくとよいでしょう。
普段からできるバッテリーあがりの予防策
バッテリーあがりは多くの場合、原因と対処法を知っておくことで防げます。バッテリーの寿命の場合はバッテリーを交換するしか方法がないので仕方ないですが、寿命がくる前にバッテリーを交換しておけば、配送中にバッテリーがあがるというトラブルは避けることができます。バッテリー液も定期的にチェックしておくことで予防ができます。バッテリー液のチェックは1か月に1回、最低でも半年に1回はするようにしましょう。
また、多くのバッテリーあがりの原因である、電気の使用量の問題ですが、使用量が発電量を超えてしまう状態にしないよう気をつけることで予防ができます。ライトの消し忘れや半ドアにしないなどに注意しておけばよいです。普段からライトを使い終わったら消す、半ドアをしない、半ドアになったらしっかりと閉める事など心がけましょう。
そして、トラックドライバーに多い、長時間のエアコン使用ですが、夏場の熱中症や冬場の体温の低下などには注意しつつ、電気の消耗が大きくなりすぎないように温度調整をして使用するとよいでしょう。
もしバッテリーがあがってしまったら?
バッテリーがあがらないように注意することはもちろん大事ですが、万が一バッテリーがあがってしまった場合にはどのように対処したらよいのでしょうか?突然バッテリーがあがり、どうしたらよいのか途方に暮れてしまうなんて事がないように、バッテリーがあがってしまった場合の対処法を知っておきましょう。
■ジャンピングスタートを行う
ジャンピングスタートというとあまり聞いたことがないかもしれませんが、これは他の車から電気を分けてもらう方法になります。駐車場やパーキングエリアなどで赤と黒のケーブルで車同士を繋いでいるのを見たことがある方もいると思いますが、そのケーブルを使って電気を分けてもらいエンジンをかけます。
しばらくエンジンをかけてバッテリーを充電し、走行可能にする事ができます。また、緊急時用にジャンプスターターという小型のバッテリーが販売されているので、それに繋いでエンジンをかけるという方法もあります。いざという時のためにジャンプスターターを車に乗せておくのもよいでしょう。
■ロードサービスを呼ぶ
ロードサービスは車のトラブル時とても心強い存在です。電話1本でかけつけてくれ、トラブルを解決してくれます。ロードサービス専用の会社を利用する事や、保険にロードサービスが付帯しているところもあるので、何かあった時にすぐに連絡できるように電話番号などの連絡先を把握しておくとよいでしょう。
■バッテリーを交換する
バッテリーの寿命の場合、バッテリーを交換するしか方法がありません。バッテリーの寿命によるバッテリーあがりにならないようにバッテリーの寿命に気をつけ、定期点検を行い、適切な時期での交換をしましょう。
配送中にとくに避けたい車のバッテリーあがりですが、気をつければ予防する事ができます。バッテリー液の減少や寿命は、補充、交換時期を把握することで予防できるので、定期点検やチェックを忘れず行いましょう。また、バッテリーがあがった場合を想定して、ケーブルやジャンプスターターなどを車載しておくとよいでしょう。そしてロードサービスの連絡先の把握もしておくと安心です。