軽貨物運送業の1日!軽貨物ドライバーの仕事の流れを確認しよう!
世の中がいかに目覚ましく進歩しても、人にものを直接手渡すという流通業態がなくなることはなさそうです。むしろ物流革命を推進したのが軽貨物運送業であり、世の中の進歩を支えているとも言えます。ここでは、軽貨物運送業をフリーランスとして行っている方の働き方をみていきましょう。
もくじ
通販の隆盛を支える小規模流通業者
今や多くの人がインターネットなどを媒介として通販を利用しています。通販では、売る側は商品の在庫を持たずに、インターネットでの注文が成立したらすぐに、在庫を持っている業者からお客さまに直接配達させることで、多くの場合翌日には品物を届けるというメリットによって集客し、成功してきました。
こうしたスピーディな取引を支えているのが流通であり、インターネットと流通網の整備の同時進行でこの業界が成り立っています。実店舗を持つ業者さんが脅威を感じるほどの勢いでこの流れが進展してきました。
いわゆる宅急便が第一次の流通革命だとしたら、インターネットとリンクした物販のあり方は第二次流通革命です。今日的意味の流通革命は、インターネットを利用した通販業者と言うよりは、流通そのものを支えている運送業者とそこで働くドライバーの一人一人が支えている構造と言ってよいでしょう。
したがって現在では、こうしたドライバーの存在なしには経済が成り立たなくなってきています。それほど重要な仕事であるという認識からスタートしましょう。
軽貨物ドライバーの1日はどのようになっているのか
ドライバーの多くは、運送業者の正社員というよりは、むしろフリーランスで関わっている人の方が多いと考えられています。経済的・経営的戦略としてその方が企業にとって有利だからです。ドライバーは自家用車を仕事に用い、まずは朝早く会社に出掛けます。すると当日の配送スケジュールなどが掲示されていて、当日配達する地区が分かるようになっています。
その地区に分けて配達すべき荷物が置かれていて、それを自動車に積み込む所から始まります。あとは効率よく、時に配達時間指定がなされている荷物をタイムリーに配達できるように工夫しながら、配送ルートを自分で考えて行きます。午前中の配達が終わったら、いったん事務所に帰り、午後の配送予定地区とその物量を確認します。
この段階で昼食を摂ることもあるでしょうし、フリーランスである以上は会社の就業時間まで仕事をする人ばかりではなく、昼の時点で退勤するドライバーもいます。つまり働き方は多様です。午後の仕事はおおむね午前と同じです。契約している運送業者によっては、日報などの書類を書くなど、事務処理手続きをして退勤します。
どのような人がドライバーに向いているか
実は軽貨物輸送のドライバーには、適性というものがあります。むしろ運送業者の正社員が各地区のターミナル拠点同士を大型トラックで輸送するより、適性という点が考慮されるべきです。
それは、ドライバーは運送業者以上に配達先のお客さまと接点を持つからです。つまりはその運送業者の営業担当員といって良いでしょう。したがって時間に正確に、また効率的にルートを廻る能力以上に、お客さまに笑顔でありがとうと言ってもらえるような性格の人の方が向いていると言えます。
ドライバーは円満かつにこやかな営業担当員でなくてはなりません。この人にまた配達に来てほしいとお客さまが思ったら、そのドライバーは成功を約束されたことになり、その運送業者を、ひいては通販業者の商売を成功させているのです。交通事情にイライラしたり、時間指定に厳しいお客さまが多くて配送ルートが上手く組めなくても、それが顔に出てはいけません。
軽貨物運送にフリーランスで関わるということ
運送業者が正社員としてではなくフリーランスとして契約すると言うことは、毎日一定量あるいはそれ以上の荷物が約束されているということが保証されていないことを意味します。したがって配達しきれるのか不安に思うほど多くの荷物があることもあれば、半日で仕事が終わってしまうほど荷物が少ないこともあるでしょう。
しかし、物流革命は注文の翌日にはお客さまに商品を届けることを可能にしたのですから、その延長線上には当日配達を売り物にするサービスが生まれることも予想され、実際にそれを売り物にした通販業者も現れています。午前中の配送を済ませて事務所に帰ると、朝の時点では見ることができなかった荷物の山が待っていることもあるかもしれません。
あるいは朝より多くの荷物があり、午後の仕事も積み荷の容量の都合から2回以上に分けて行なうこともあるそうです。当日配達を、たとえオプション的にでも導入する通販業者が生まれつつある状況では、こうしたことも意外に多でしょう。ただしこうした物量は、地域差もあります。
東京地区における求人状況は多いのか
関東圏、とりわけ東京における求人は有望です。小売業のバリエーションが低い地方ならむしろ通販と宅配業の結びつきによるビジネスチャンスは多いはずですが、そこはやはり東京という事情があります。
まず、小さな地区に分割してもその地区内での人口が多い、また生活パターンの多様性が高く、通販の需要が高い、保守的というより合理的な考え方の人が多くインターネット通販を利用することへの抵抗が少ない、などの事情は、やはり地方とは異なり、軽貨物物流の需要が大きいと考えることができます。
またこうした需要の高さを考慮して、地区に特化したサービスを展開する大小の運送業者の存在があり、そうした求人つまりニーズがドライバーの働くチャンスを増やしています。
こうした背景から東京地区では軽貨物ドライバーの求人は非常に多いと言って差し支えないでしょう。したがって大きなビジネスチャンスがあり、運送業者に労働力を提供するというだけではなく、フリーランスとして小規模の仕事をこなすというよりは、むしろ将来独立開業するチャンスさえあると考えるのも自然です。
東京地区における独立開業を意図した可能性
さてドライバーの1日のスケジュールというミクロな視点だけでなく、通販という業態と流通網の進歩の結びつきが流通革命をもたらし、軽貨物運送という業態の可能性が高まったこと、更にはビジネスチャンスの大きさから、これまでフリーランスで働いていたドライバーにも独立開業のチャンスがあるというところまで概観してみました。
商業が地区に特化したものではなく、より全国区的に姿を変えることで生き残りを模索している以上、流通業が廃れることはないと考えられます。したがって企業対企業のビジネスではなくて、企業体個人のビジネスは今後更に増えていく可能性が高いはずです。
そうなった時に、その流通を支えるのは軽貨物運送をおいて他にありません。販売者は大きな企業だけとは限らず、在庫を持たないスタイルの確立が大きな資本金を持たない個人レベルの業界参入を可能にし、ますます商業が多様化してビジネスチャンスは膨らむでしょう。こうした状況で既存のアイディア以上の「なにか」を発送できるタイプの人であれば、独立開業で大成功することも夢ではありません。
さてこのように軽貨物ドライバーの需要の大きさを述べてきましたが、かといって誰にでもできる仕事ではありません。毎日のスケジュールを確実にこなし、配達先のお客さまに感謝されて信用を築くには、将来の大きな夢と平行して日々のミクロのスケジュールを確実にこなすという、地道な努力や円満な性格が求められます。そしてそれを支えるのが自己管理能力です。日々のスケジュールを確実にこなすことが将来の成功を約束します。