軽貨物ドライバーの退職を決意!仕事を辞めるときの流れを確認しよう
軽貨物ドライバーの仕事をしている方で「思っていたよりも稼げない」「休みが少ない」「体力的にキツくなってきた」「人間関係がよくない」といった理由で退職を考えている方は、退職の流れや次の仕事のことを考えておくとスムーズに転職ができます。ここでは軽貨物ドライバーを退職する前に知っておくと役立つ情報をご紹介します。
軽貨物ドライバーを辞める前にしておくこと
退職を考え始めたとき、まずは「本当に自分にとって転職がベストな選択か」ということをしっかり考える必要があります。一時的な感情の昂りに任せて仕事を辞めてしまうと、次の職場でも同じことが起こる可能性が高くなりますし、「待遇が不満」と思って辞めたのに転職先でさらに待遇が悪くなってしまうなど、場合によってはむしろ状況が悪化することもあり得ます。転職を後悔することのないよう、休暇などを利用してまずはゆっくり自分の状況を見直してみましょう。
そして、今自分の抱えている不満は転職以外に解決する方法がないのか、冷静に考えてみてください。基本的に人は自分の持っているものは価値がないように感じ、逆に人の持っているものは価値があるように感じます。俗にいう「隣の芝は青い」という状態です。
今の職場のいいところと悪いところ、他社と比べて優れているところと劣っているところなどを紙に書きだしてみると、客観的に状況を判断できます。書き出すことで自分にとっての優先度が「給与の多さ」「休みの取りやすさ」「点検をしっかりするなど、きちんとした管理体制」など、どの部分にあるのかも明確にしておきましょう。
また、自分だけで考えていると偏った思考になってしまうことも多いので、信頼できる友人や家族、転職エージェントなどに相談して第三者の意見を聞いてみるのもおすすめです。転職エージェントは転職するか迷っている段階でも相談にのってもらうことができますし、自分がどういった会社に転職できそうか候補を教えてもらうこともできておすすめです。「今すぐ転職するか決断しなくてはならない」という状況でなければ、いったんは結論を出さず「あと1年、ゆっくり考えよう」となっても問題ありません。その場合は、他社の労働条件などについて、とりあえず情報収集だけしておいてもいいでしょう。
冷静になって考え、第三者の意見も聞いたうえで「退職しても絶対に後悔することはない」と思えたら、次にすることは退職願を書くことではなく、転職先を探すことです。無計画な退職は、職歴に空白を産むリスクがあります。職歴の空白は転職活動時にマイナスポイントとして受け取られますし、仕事を辞めてしまうとなかなか次の職場が決まらなかったときに「早く仕事を決めなければ」と焦って判断が甘くなってしまいます。せっかく転職するのであれば、転職先はしっかりと吟味したうえで決めたいものです。転職先は基本的に会社を辞める前に固めておきましょう。
ただ、転職先を決める際「完璧な転職先」を求めてしまうと、なかなか転職先が決まらなかったり、入社後にギャップを感じたりしてしまいます。完璧な会社はないと割り切って「ここだけは譲れない」というポイントを押さえて転職先を探すのがスムーズな会社探しのコツです。
たとえ労働時間が長くて法令順守意識の低い職場であっても、人間関係がよく給与が高ければ問題ないと考える人もいれば、どんなに給料が高くても休みが取れない会社では働きたくないという人もいます。就職で大切なのは自分と会社がマッチしているかということです。自分が会社を本当に辞めるべきか考えるときに、自分のなかの優先順位を明確にしておくことが自分に合った転職先探しの際にも役立ちます。
軽貨物ドライバーを辞めると伝えるときの流れ
転職先が決まったら、今の会社に退職の意思を伝えます。退職の意思を伝えるのは心苦しく感じる人も多いですが、退職意志がきちんと伝わるよう希望の退職時期などを明確に伝えましょう。会社を辞める理由は、上司が納得しやすい内容を事前に用意しておくといいでしょう。
法律上では辞める2週間前までに退職の申し入れをすることが決められていますが、1か月前までには退職意志を伝えるのが一般的です。業務内容にもよりますが、自分の業務を引き継ぐ人がいない場合、会社は新たに求人を出し引継ぎ人員を採用しなければならなくなります。在職中の会社との関係性がよいのであれば、後のことを考え退職時期についてすり合わせを行うことで、きちんと引継ぎを行ったうえで円満に退職できます。
事前のすり合わせで退職日を確定されたら、その日付を記載した退職願いも用意しておきましょう。自分が抜けることで、同僚や会社には少なからず負担がかかりますし、これまでにお世話になった人もいるはずなので業務の引継ぎはもちろん挨拶もしっかりと行いましょう。最後は菓子折りなどを用意すると丁寧です。やりとりをしていた取引先などがいる場合は、そちらにも退職前に挨拶をしておきます。しかしこれは、会社と円満な関係性のある人の辞め方です。
現在進行形でパワハラを受けている、上司が怖くて辞めたいといい出せないという人は、自分のかわりに会社側に退職を伝えてくれる退職代行サービスなどを利用するといいでしょう。社員として直接雇用されているのではなく個人事業主が業務委託をする形で勤務していた場合は、急に契約を終了すると違約金を請求されるケースがあります。そういったことにならないよう、事前に契約内容を確認しましょう。
また、業務委託の場合は個人事業主の廃業等届けや青色申告の取りやめ届け、給与支払い事務所の廃止届け、県税事務所への廃業届け提出などが必要になります。会社員の場合と比べて手続きが多いため、必要な手続きについてしっかり事前確認しておきましょう。
すぐに転職をしない場合、失業保険や社会保険の手続きが必要になります。会社員のうちは厚生年金ですが、退職して無職になると国民年金に切り替える手続きを行わなくてはなりません。健康保険は個人で継続する手続きを行うか、配偶者など家族の扶養に入るといった手続きを行います。退職時の事務手続きには思った以上にいろいろなものがあるので、チェックリストなどを用意しておくと漏れなく手続きを進めることができます。
軽貨物ドライバーは辞めても次の仕事を見つけやすい
運送業界はキツいイメージがあり人が集まりにくい一方で、インターネットショッピングはコロナ禍も後押ししてどんどん市場が拡大しており運送需要は高まっています。慢性的にドライバーが不足している状況なので軽貨物ドライバーが転職先を見つけるのは容易といえます。
各社のドライバーの獲得競争が激化しているため、ドライバー確保のため待遇をよくする会社も増えています。同じ軽貨物ドライバーであっても休みの取りやすさや給与など待遇がよい会社を見つける会社を探して転職するのもいいでしょう。自分で見つけるのは大変と思う場合は、条件にあった仕事を紹介してくれる転職エージェントを活用するのもおすすめです。
軽貨物ドライバーの需要はここ数年ますます高まってきています。今在籍している会社が残業代をきちんと支払ってくれない、拘束時間が長すぎる、休みがとれない、事故や遅配の負担が大きいなど待遇が悪いのであれば、より待遇のよい会社に転職するのも検討してよいでしょう。まずはどんな会社があるか調べてみるのもおすすめです。こちらで紹介した内容も参考に、転職活動をスムーズにすすめてください。