第4位 赤帽
名称 | 全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 |
---|---|
認可番号 | 国土交通省認可 自総第230号 |
設立 | 昭和53年8月 |
所在地 |
東京都台東区浅草橋3-8-5 VORT浅草橋 3F TEL:03-6240-9100 FAX:03-5825-0180 |
出資金 | 21,360,000円 |
会員数 | 44協同組合 |
ブロック | 北海道、東北、北関東甲信越、首都圏、中部、近畿、中国、四国、九州 |
役員 | 会長 小林則夫(代表理事)、副会長3名、理事8名、監事2名 |
事業年度 | 自1月1日至12月31日 |
組合員数 | 9,000名 |
おすすめポイント | 組合員ドライバー同士が助け合う協同組合 |
東京でおすすめの軽貨物求人で私が第4位に選んだのは、「赤帽」です。赤帽の歴史は長く、1975年誕生の老舗中の老舗で、実は赤帽は軽貨物運送業会社ではなく、協同組合の連合会です。
全国47都道府県に44の協同組合と約9,000人の組合員が存在しています。赤帽の軽貨物ドライバーは、赤帽から個人事業主として業務委託を受けるのではなく、組合員として加入する形となります。
赤帽の組合員は、軽貨物ドライバーとして個人事業主として扱われる点は同じですが、運送の仕事としては、赤帽独自の共同組合のスタイルになります。例えるなら、農業組合と農家に似た関係です。
また赤帽には共済会や労災保険、年金制度など、個人事業主にはありがたい福利厚生があるのも特徴のひとつです。今回は、その赤帽の協同組合というスタイルもあわせてご紹介します。
赤帽の協同組合とは?
前述したように、赤帽は業務委託ではなく、協同組合なのです。他社の場合は、軽貨物運送業の会社から個人事業主として業務委託を受け、軽貨物ドライバーとして仕事を行いますが、個人事業主である軽貨物ドライバーが組合員として集まって組織化したものが赤帽です。
そのため、多くの軽貨物ドライバー仲間と支えあうことができる環境が整っています。
■ 軽貨物ドライバーが仕事を受ける仕組み
他の軽貨物運送会社で業務委託を受け仕事を得る場合、その軽貨物運送会社から運送の仕事を引き受ける形となります。大きく分けると運送の仕事も定期便とスポット便とがあり、届け先も企業か個人かに分かれます。
安定した、荷主が企業の定期便運送のお仕事。ドライバーの努力次第で高収入が狙える、荷主が通信販売を行っている企業の個人宅を対象とした運送のお仕事。
大別するとこの2つに分けられますが、赤帽の場合、このどちらも軽貨物運送業者が営業をし顧客を開拓しているので軽貨物ドライバーが自ら営業をし仕事を探すという苦労も手間もありません。運送することに集中して時間を使うことができるのです。
営業力をつけ収入を上げる
赤帽の組合員となり、軽貨物ドライバーとなった場合、まずは赤帽の組合や支部で軽貨物ドライバーとしての仕事を覚えることからスタートします。
先輩の赤帽組合員である軽貨物ドライバーからレクチャーを受けられるので、安心して仕事を覚えることができます。同じ立場の組合員同士が協力し支え合う精神が強いので、孤独な軽貨物ドライバー像とは無縁です。
赤帽では、組合本部、支部、営業所から運送の仕事を斡旋してもらい運送の仕事を開始します。慣れてきたころには、先輩組合員の軽貨物ドライバーから紹介された仕事を受けることもあります。
斡旋してもらった仕事をするなかで、自分の名刺を配ったり営業活動をすることで、自分の顧客を開拓し得意先を増やしてきます。軽貨物ドライバーとして運送するだけでなく、営業活動をするとなると慣れるまでは大変なこともあると思いますが、その営業活動を頑張れば頑張るほど収入を上げることができます。
手数料と収入の関係
赤帽では、組合や他の組合員軽貨物ドライバーから斡旋・紹介された仕事をうけた場合に、手数料を支払わなければなりません。収入を得るための運送の仕事をまわしてもらうわけですから、手数料を支払うのは仕方のないことかなと、個人的には思います。
赤帽で軽貨物ドライバーとして収入を上げる方法は、自分で営業をしてお客様を開拓することですが、ドライバー自身が営業をし、獲得した得意先からの運送の仕事には、手数料を支払う必要はないのです。
・たくさんの顧客を開拓しても、自分の体はひとつなので仕事をこなせないなら意味がない
・顧客から受けた仕事ができず信用が落ちたらどうするんだ
と心配する方もいますが、その点は問題ないので安心してください。赤帽は、同じ立場の軽貨物ドライバーで支え合う組合員同士で成り立っています。自分の顧客の仕事が重なってしまった場合は、組合に相談すると他の赤帽組合員の軽貨物ドライバーに連絡をとってくれ調整を図ってくれます。
その場合、実際に運送を行った軽貨物ドライバーに収入が入りますが、自分の顧客の運送を依頼した軽貨物ドライバーにも、紹介料として収入を得ることができるのです。
自分は自分で、同日同時刻で他の運送を行っていても紹介料がプラスアルファで懐に入るため、効率的な仕組みは、赤帽ならではです。

専用の赤帽車両が必須
では、赤帽の組合員となり軽貨物ドライバーを始める際の初期費用や軽貨物車両のサポートについて見てみましょう。赤帽の軽貨物ドライバーは赤帽専用車で運送を行っています。
赤帽オリジナルの軽貨物専用車なので、軽貨物運送業にかかわっていない方でも赤帽マークを知っている人は大勢います。赤帽では、その赤帽マークのついた赤帽専用の車両を軽貨物ドライバー自身で用意しなければなりません。
赤帽の専用車は、赤帽の長い軽貨物運送事業のなかで培われた機能を搭載した車両となっているので、運転を行う軽貨物ドライバーにとって心強いものではありますが、赤帽専用車両の導入には、多額の初期費用を必要としてしまうのが現実です。
ただし、赤帽の専用車の購入には、ローンやリースも利用できるのでそういった方法を活用し、初期費用を減らすという手もあります。
■ その他初期費用
赤帽専用車の用意以外の初期費用ですが、入会金、契約金、加盟金、商号利用料、会費、組合費が必要となります。また、営業ナンバーを取得していない方は、ナンバー取得費用、開業手続き書類作成料が別途かかります。
キャッシュフローの管理が気になる
赤帽での組合員としての働き方をご紹介しましたがいかがでしたか。組合から受ける運送の仕事だけでなく、営業力を身につけ顧客を増やし、同じ組合員の軽貨物ドライバー同士で仕事を紹介しあい、紹介料を得られるのは赤帽ならではの大きなメリットですね。
赤帽の専用車を購入する必要がある点以外に私が気になったのは、事務処理についてです。赤帽は共同組合なので、支払い業務の代行がなく事務的な処理も軽貨物ドライバーが自分で処理しなければなりません。
請求日と支払日、お金の管理など、出入金の時期も変わってくるので、そういった面での管理が気になりました。軽貨物業の求人を探す際には、そういった事務処理に関しても頭に入れたうえで探していただくと良いかと思います。
赤帽で働くドライバーさんの口コミ・評判を集めてみました!
開業3か月で挽回、現在は前職の収入を超えることができた
Q.開業を決めた動機は?
A.運送業界をもっと変えたくて開業しました。もっとお客様のニーズに応えられればと思いました。Q.家族・周囲の賛否はどうでしたか?
A.家族を含め周りには反対されました。しかし私には自信がありました。Q.開業して、資金面の苦労がありましたか?又どのようにして乗り越えましたか?
A.開業して2ヵ月は貯蓄の切り崩しでしたが、3ヵ月で挽回し、現在は前職を超えることができました。
→こちらの方は、ドライバーとして独立開業するにあたって周囲からは反対されたそうです。ほかの組合員の方々のインタビューを見ても、やはり資金面や収入面の不安から家族に反対されたという方が多く見受けられました。
こちらの方はもともと企業でセールスドライバーとして働いていたそうですが、努力の甲斐あって開業から3か月で挽回、現在は前職を上回る収入を得られているそうです。個人事業主という働き方ではなかなか満足な収入を得られない可能性もありますが、一方で頑張れば頑張った分だけ収入に反映されるのも魅力です。
子ども3人や仕事仲間に恵まれて、すごく幸せ
Q.開業して、資金面の苦労がありましたか?又どのようにして乗り越えましたか?
A.加入金・車両代含めて、3年ローンを、当時の理事長にお世話して頂きました。1台目は13年半運転して、約50万Km走行する事が出来ました。Q.これからも頑張れそうですか?生活できそうですか?
A.組合員数が半分くらいになっているので、相当不安です。私も24歳で組合に加入させて頂いて現在思うのは、もっと20代から30代の若い世代が入りやすくなるような、アピールをした方が良いと思います。Q.その他(メッセージなど)
A.子供3人(中1・小5・2歳 全て男子)と妻で、両親と赤帽の仕事仲間さんに恵まれて、すごく幸せです。全国の組合組織はもっと力を入れて、頑張る仲間のフォローをして欲しいです。
→こちらは徳島県で赤帽のドライバーとして働いている方のインタビューです。エリアによって異なると思われますが、徳島では組合員が減少しているそう。やはり新しく加入するのは中高年の方が多いようですので、20代30代の若い方で独立開業を考えている方は、赤帽に加入すればかなり歓迎されるでしょうね。
赤帽で開業するにあたっては、専用車両の購入や加盟金など多額の初期費用が必要になりますので、資金面で不安を感じるかもしれません。しかし3人のお子さんを養っているこちらの方を始め、子ども全員を大学まで進学させることができたなど、教育費に関しては問題なくまかなえている方が多いようです。孤独な働き方ではなく、たくさんの仲間と協力し合える働き方が良いと考える方はぜひ、赤帽を選んでみてはいかがでしょうか。
